展示会をやってみよう 具体的な方法編

美術部へ

別記事で部活動における展示会の形態について紹介した。
今回は部活動における展示会の具体的な取り組み方法を紹介していこう。

大別して3つの期間がある

時系列で大きく分けて3つの期間がある。
準備期間・展示期間・ 展示期間終了後
それぞれの期間に何をするのか紹介していこう。

最初に決める事

まず最初に、展示会の最高責任者を1人決めること。ここは絶対に1人だ。補佐は付けてもいいが、最高責任者は1人にすること。各部員は困ったことがあれば最高責任者に相談する。二人以上いるとここがブレる。そして問題が発生したら、責任をお互いに擦り付け合い、取集がつかなくなる。
この役は部長が務めるのが筋だが、自信がなければ「展示会責任者」とか勝手に名前を作って、その期間だけは他の部員に任せてもいい。その代わり、その期間は部長の権限を行使しないこと。

準備期間

この期間が一番長い。規模にもよるが、半年から少なくとも2カ月はとっておいた方がいいだろう。やるべきことが多く、多岐に渡るので進行表を作ってその都度、確認できるようにしておいた方がよい。また、作業内容ごとに班をつくって、班長を決めて、責任の所在をはっきりさせておこう。定期的に報告会をもって、進捗状況を確認した方がよい。とくに美術部は。

班分けの例  

  1. 広報(DM・ポスター・パンフレット)、展示(レイアウト、キャプション)班長2人
  2. DMポスターパンフレットレイアウトキャプション        班長5人

展示会の目的

まずは展示会の目的、または展示会の目標をはっきりさせよう。
集大成のお披露目の場なのか、制作のモチベーションアップのためなのか、作品を他人に見せるトレーニングの場なのか、慣例行事になっていたとしても、一度はっきりさせておいた方がいい。展示会が終わってから、その展示会が成功か失敗かを振り返るとき、この目的が達成されていたかどうかが一つの基準になる。また、準備期間中の苦しみを乗り越えるモチベーションにもなる。運営に困ったときに立ち返る指針にもなる。
まずは展示会の目的をはっきりさせ、部員全員で共通理解しておこう。

期日、期間、場所を決める

別の記事でも触れたが、タイミングと場所を決めよう。それによって自ずと期間は決まってくるだろう。
展示会の目的がはっきりしていれば、目的に見合う場所・規模なのかも判断できるだろう。
また、制作時間も考慮して期日を決めよう。作品が完成しない無理なスケジュールにならないように。

会場を押さえる

顧問と相談して、必要ならば会場を押さえよう。開催したい期日にその場所を使用できるか確認・予約をしよう。使用料のかかる場所ならば、その使用料をどう工面するかも考えよう。部員で出し合うのか、部費でまかなうのか等。

展示会の名前

意外に大事なのが展示会の名前だ。名前は展示会のコンセプトやテーマを伝えるものなので、手を抜かず、部員同士でしっかり考えてみよう。

ポスターやDMのデザイン

DMとはダイレクトメールの略、ポストカードと同じような意味で使う。
ポスターやDMのデザインも展示会のコンセプトを伝える大事なツール。
みんなで考えてもいいし、デザインが得意な部員が請け負ってもいいだろう。
案外、ひとりで考えた方がいいデザインが生まれることが多い。

ポスターやDMの印刷

まずポスターやDMを自作するのか、外注するのか決めよう。外注ならきれいにできるが、お金がかかる。自作なら学校の印刷機を借りるか、コンビニ等でコピーすることになる。
それぞれの印刷の締め切りは、配る期間から逆算して1カ月前には印刷を終えておきたい。

ポスターやDMの配布

印刷ができたら1カ月の期間をかけて配布していこう。近隣校に掲示させてもらったり、知人・友人親戚に送ったりしてもよい。お世話になっているお店や画材屋さんに置いてもらってもいいだろう。
展示会の規模や目的によっては正式に招待状を送ることもある。この辺は顧問と相談しよう。
配布の最終日は1週間前までにしよう。

会場のレイアウトや動線

作品をいきなり当日に持ち寄って並べようとすると、入りきらなかったり、並び順が悪かったり、様々なトラブルが考えられる。できれば事前に作品の雰囲気や大きさは把握しておいた方がいい。
会場図が手に入るのならば、事前に入手し、作品のレイアウトを考えよう。人の流れ、動線を考え、一方通行でかつ、作品を見落とさない流れになるように配置を考えよう。
そのためにも、それぞれの作者に作品の大きさと希望の展示方法を確認し、誰の、どの作品を、どこに展示するのか、ある程度決めておこう。机や個室が必要な場合、それを誰がどうやって用意するのか、も確認すること。あくまで配置を決める仕事であって、展示の道具を準備する仕事ではない。

キャプションを制作する

キャプションとは作品の近くにある作者名や作品名が書かれたボードのこと。作者それぞれに用意させてもよいが、統一感を持たせるために、キャプション担当がいた方がよい。面倒だが、各作者に作品名を聞いてまわって制作しよう。紙一枚でもよいが、スチレンボードに紙を貼る形がきれいで見栄えもよい。

パンフレットを制作する

パンフレットとは会場で鑑賞者に渡す資料のこと。内容はあいさつ文や展示作品リストなど。キャプション担当と連携して制作し、遅くとも前日までには印刷しておかなければならない。
凝ったものにするならば表紙のデザインやレイアウトの担当が必要。

搬入計画を立てる

搬入とは作品を会場に運び込むこと。会場が遠い場合、作品や道具を取りに戻れないので、会場に持ち込む道具や作品を事前に確認・準備しておくこと。また、作品が大きい場合、トラックや車を手配し、何往復するのかシミュレーションしておこう。
搬入できる時間は会場によるが、前日か当日の午前中になる。ライティングの調整や展示作品の高さ調整など地味に時間がかかる。時間は余裕をもって組んでおこう。

感想ノートを置く

会場の出口の方に展示会の感想を書いてもらうノートを置いておく展示会は多い。
部員以外の意見がもらえる貴重な機会だが、これらの言葉は参考程度に留めておこう。
決してこのノートに今後の制作が揺るがされることがないように。

展示期間中

オープニングセレモニーの有無

展示会の規模にもよるが、開催日にセレモニーを行うこともある。その場合、司会進行や式次第を計画しておこう。

クロージングパーティーの有無

同様に展示会終了後にクロージングパーティーを行う場合もある。その場合も司会進行や式次第を事前に計画しておこう。会場での飲食が可能かどうか確認が必要になることも。

受付のシフト

受付が必要な場合、シフトを組まなければならない。できるだけ途切れることがないように組もう。また、入れ替えの際は引き継ぎなども考慮して、10分程度、時間が重なるように組もう。

受付の対応

受付を設けた場合、その対応をある程度マニュアル化しておこう。特に一般の来客がある場合、差し入れや言伝を預かることもある。失礼のない対応マニュアルを準備しておこう。引継ぎのノートもあると便利。また、作品についての質問もある程度受け答えできるとよい。できなければ後日、作者に伝えておこう。
作品の取り扱いに関して鑑賞者に注意する場面もあるかもしれない。口下手な部員のために、どう注意するのかマニュアルを準備しておこう。

会場で講評会をする

最終日などの搬出前には全員が集まるので、そのタイミングで講評会をすることもできるだろう。展示しながらの講評はいつもとは違った雰囲気でできるだろう。

展示期間終了後

搬出の段取り

搬出とは、作品を会場から運び出すこと。
搬入ほどナーバスになる必要はないが、作品をどのような手段でどの順番に運び出すのか計画しておこう。搬入同様、再度トラックや車の手配が必要かどうか、運び出した作品はどこに置くのか考えておかなければならないことは多い。

お礼状の手配

展示会の規模や目的によっては、来場者にお礼状を送ることもある。または招待状を出して、来てもらった場合もお礼状を出そう。部員で手分けして書いたり、まとめて印刷したりしてもよいが宛名は手書きにしよう。

反省会や打ち上げを計画する

展示会終了後はクロージングパーティーや反省会、打ち上げ等を企画してもいいだろう。準備期間からの苦労を労いあったり団結を高めあったりできる。反省会の場合は展示会の目的が達成できたかどうかを基準に振り返るといいだろう。そして今後の制作に生かそう。

展示会に行ったことがある部員は多いと思うが、実際に自分で展示を行うとなると、上述のように、準備することや決めなければいけないことがたくさんある。
そして展示会をすることで、展示の知識を身につけることができる。
鑑賞者の視点や、展示方法まで考えた作品など、今後の制作に生かすことができるだろう。

結論:大変なことは多いが、その分得られることも多い。ぜひみんなで展示会をやってみよう

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